尼崎市七松町より【トイレ床排水 逆流】って依頼が舞い込んできました。
もう少し詳しく言うと【男子トイレ女子トイレ共に土間排水口から溢れてる】って感じです。
夜間の依頼だったんで他業者さんが軒並み断ったからウチに連絡が来たのか?はたまた状況的に難航現場なんが分かってるから他業者さんが断ったのか?
結論から言うとまあまあリスキーな現場でまあまあリスキーな作業方法で解消させました。
では、この現場がどんな感じの現場やったんか詳しく解説して行きます。
まずは状況確認から
現場に到着すると土曜日なのにお客様はほとんど居ませんでした。これがコロナの影響なのかトイレが使えないアナウンスの影響なのかは分かりません。
まずは無難に男子トイレに潜入しました。床にある土間排水口から溢れてるのは素人さんでも分かる状態でした。
試しに小便器の水を流してみると小便器の水位が上がってきて土間排水口の水が動き、大便器を流すと土間排水口から逆流してくる状態でした。
探してる物が見付からなかったんで女子トイレに移動します。
ちなみに土間排水口に手を突っ込んで土間排水口の径の確認を男子トイレも女子トイレもしたんですが、どうしてもそこからでは制限があるんで更に調査をして行きます。
女子トイレを注意深く観察してやっとある物を発見しました。
屋の文字に隠れてる物がワテの探し物です。
掃除点検口の確認
男子トイレも女子トイレも詰まってて土間排水口から水が逆流して溢れてる状況なんでトイレが詰まってるってよりも汚水管が詰まっているんです。
土間排水口から通管作業をするには自由が利く掃除点検口があればと探していたんですが女子トイレで発見出来ました。
掃除点検口の中を確認すると予想通り水が溜まっていたんですが同時にペーパータオルも発見出来たんで誰かが流しちゃいけないペーパータオルを流した事が判明しました。
ただ、この汚水管の径ならペーパータオルなんかは普通に流れるハズなんですがこれが引っ掛かり詰まってるって考えたら原因は他にもあると考えるのが普通です。
って言うのも事前にこの店舗がしょっちゅうトイレ詰まりを起こしていて再発した情報を得てたからです。
電動フレキシロッダーCREを準備
何となく他業者さんが断ってる現場なんで難航するんは予想出来てたんで10mmワイヤーの20mを準備しました。
現時点でこれより長いワイヤーを持ってないんでダメならダメで諦めがつきます。
って言うのもそもそもの原因はグリストラップから流れる油分が固まり油脂の塊となって汚水管と雑排水管の合流してる部分を詰まらせていると考えたからです。
これがビル管理なら排水経路を把握しているんでしょうがこっちはあくまでも仮説なんでグリストラップの排水径を確認だけして『トイレの掃除点検口の方が大きい』と思いました。
通常は10mmワイヤーにはドロップヘッド大が装着されてるんですがここで最初から変更して勝負を賭けて行きたいと思います。
通管作業をスターティン♪
一気に片付けたいって思いと径の大きさでブレードカッター75を突っ込んで行きました。
これから地獄が始まるとも知らずに…
作業動画はこちらから
通水テストをしながら通管作業
間もなく20mに達するって思って動画を止めて19m辺りで突然抜けました。
周りが汚れてるのは動画を止めてローポンプ作業をしたからです(苦笑)案の定爆発するだけでローポンプ作業では抜けませんでした(号泣)
まずは土間排水口の掃除がてら通水テストをして行きます。
このタイミングで男子トイレも時間帯責任者様に掃除をしてもらっています。
女子トイレに土間排水口周りを掃除をして掃除点検口からの通水テストに切り替えます。
男子トイレを掃除をしてくれている時間帯責任者様に『大便器も小便器も休ませず水を流して下さい!』ってお願いをしてワテは女子トイレで作業を続けました。
掃除点検口からの通水テストしながら通管作業と共に女子トイレも流しながらの作業です。
ワイヤーが戻って来てからも通水テストは続きます。勿論、大便器も何度も流して行きました。
兎に角、ジャンジャン水を流して落ちる油脂の塊は全て落としたいとの考えです。
左からブレードカッター75、真ん中がブレードカッター57、右がドロップヘッド大って感じです。
このボタンで全てが流せますって案内がかわいらしいです(笑)
とりあえずトイレも男女共に順調に流れているんでトイレでの作業は終了です。
グリストラップからの通管作業
ワテの予想ではグリストラップからの排水管の油脂の塊が原因と考えたんでこちらからも通管作業をする事にしました。
水封エルボを上向きにして通水テストをして行きます。洗い場シンクは使用禁止にしてこの状態でワイヤーを通して行きました。
グリストラップからの通管作業はブレードカッター57に変更してやりました。
理由は企業秘密なんですが16m付近まで油脂の塊の手応えがあったんでこの判断は間違って無かったと思います。(知らんけど…)
まとめ
そんな訳でいかがでしたか?後から聞けた話ではトイレとグリストラップは繋がってるそうです。
また以前の詰まりではビル管理が高圧洗浄機で洗管作業して抜いたそうです。
ビル管理はあれこれと答えを知ってるから出来る作業とリスクを考えて詰まり抜きするんでしょうが今日来て今日の詰まり抜きはかなりのリスクがある現場でした。
そこにチャレンジしたからこそ結果に繋がったんですが本音を言うと動画の撮影をSTOPしてる辺りではビクビクもんでした(苦笑)現場からは以上です。