グリストラップの詰まり抜き 異径グリスカッター５４で詰まり抜き

京都市中京区より【グリスト水位上昇、ホースを入れるも２メートル付近の角で止まり水が逆流、恐らく油分固着の可能性大です】って依頼が舞い込んできました。

 

ビルイン店舗で４Ｆのキッチングリストラップの詰まり抜きなんですがこのビル何度もハマってるビルで『２度と行くもんかいっ！』って思ってたのをすっかり忘れてました。

 

電動フレキシロッダーＣＲＥに１０ｍｍワイヤー２０ｍに異径グリスカッター５４で詰まり抜きしてすぐさまブレードカッター５７で仕上げました。

 

では、この現場がどんな感じの現場やったんか詳しく解説して行きます。

 

 

まずは状況確認から

 

 

いつも止める駐車場が満杯で初めてのパーキングに止めてトボトボ歩いて現場に向かいます。

 

『川の流れは止まらないのに何で排水管は詰まるんだろ？』なんて思いながら現場に向かいます。

 

 

現場近くでは物々しい感じで見張りを立てた車があったんで『何かあったんかなぁ～』って車をよく見ると下水道テレビ調査 管渠更生維持工事って書いてありました。

 

『おいおい！まさか下水道本管が詰まってんじゃねえだろうな？』ってコンマ５秒思いましたが冷静に考えたらそうだったとしたら街中が大騒ぎになってるハズなんで関係ないと思います。

 

 

現場に到着してグリストラップまで案内してもらうとこんな感じでホースが２本突っ込まれていました。

 

グリストラップの下流側が詰まったらこんな事して粘らずに大至急業者さんを呼んで下さい。

 

こんな事して多少流れる様になってもそれは時間の問題で最悪の結果になる前に排水管の中の油脂の塊を除去してもらって下さい。

 

 

さて、店員さんに話を聞くと今までも流れが悪くなったらこの方法で多少流れる様になってたらしく『暫く休業してて再開したら流れが悪くなりこれをやっても流れなくなった』って話です。

 

恐らくコロナの影響で休業されてたんだと思いますが休業中に油分が固着して油脂の塊になり排水管の中が閉塞したんだと思います。

 

 

電動フレキシロッダーＣＲＥを準備

 

 

現場の状況を確認して一旦車に戻って電動フレキシロッダーＣＲＥを準備します。

 

ビルの排水管の経路は分からないんで１０ｍｍワイヤーの２０ｍをセットしています。

 

 

先発は異径グリスカッター５４をセットしました。最初からブレードカッター５７で行くと油脂の塊にカチ込んじゃうので異径グリスカッター５４で弾きながら油脂の塊を崩す作戦です。

 

１枚歯で砕く異径グリスカッター５４、２枚歯で砕くグリスカッター５７、４枚歯で砕くブレードカッター５７と同じ様で使い方は異なります。

 

 

とりあえず厨房内の３つの蛇口から水を出しっ放しにしてみるとすぐに水位が上がってきます。

 

 

ビルの４Ｆなんで溢れる＝階下漏水ですから溢れる前に抜き切るか溢れる前に水を止めるかの勝負になります。

 

 

通管作業を開始

 

 

 

 

通管作業の一部始終は動画を観てもらえば確認出来ます。

 

 

動画にもある様に抜けたタイミングでワイヤーを戻して異径グリスカッター５４からブレードカッター５７に変更します。

 

詰まりさえ抜ければ異径グリスカッター５４よりブレードカッター５７の方がより油脂の塊を除去してくれるんで再発防止の為にそうしてます。

 

 

予算が潤沢ならここで高圧洗浄するなとフレックスシャフトと管内カメラで油脂の塊をピンポイントで除去するなとするんが最善の方法なんですが予算が恐らく出ないんでブレードカッター５７で通管作業をしてなるべく油脂の塊を除去する訳です。

 

 

グリストラップの復旧作業

 

 

通管作業が済んだらまずはトラップの復旧作業をして様子見します。トラップを外したらジャンジャン流れるけどトラップを設置したら水位が上がるって場合はまだ排水管の中で大きな油脂の塊が残ってると思って間違いないです。

 

暫く様子見をして水位は上がってこなかったんでここで更にグリストラップの復旧作業を続けます。

 

 

次にグリストラップの仕切り板を設置してやはり暫く様子見をします。

 

流れに問題がなければ蓋を開けたまま片付けに入ります。

 

 

片付けが終わってグリストラップに問題がなかったんで蓋をして作業は終了です。

 

 

まとめ

 

そんな訳でいかがでしたか？最近一番良い方法としては流れてるんだけど流れが悪い気がするってタイミングでフレックスシャフトＫ９－２０４と管内カメラで完璧に油脂の塊を除去するんが流行っています。

 

これが１Ｆの店舗で排水桝から高圧洗浄出来るなら超旋回ノズルで洗管作業して行けますがビルイン店舗やピロティ店舗ではそうも行きませんからフレックスシャフトの出番となる訳です。

 

かと言って詰まってる状況ではフレックスシャフトも管内カメラもあんまりなんで詰まってない状況が一番安く済みます。

 

だってドレンクリーナーで詰まりを抜いてからになりますから費用も高額になってきます。

 

そもそもビル管がしっかりしてたら問題も起こらないんですが…

 

今から飲食店を始める人はその辺の確認もしといた方がいいですよ。現場からは以上です。

 

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