大阪市住之江区泉より【グリストラップ水が溢れている】って依頼が舞い込んできました。
もう少し詳しく言うと【グリストラップ【本日早急対応希望】駐車場/マンホールから汚水が溢れている】との事です。
更に言うと【現在、溢れは止まっているが、キッチン内で、水を流すと溢れてくると思うとの事】らしいです(苦笑)
急に寒くなるこの時期にこんな案件が急増します。
では、この現場がどんな感じの現場やったんか詳しく解説して行きます。
まずは状況確認から
現場に到着すると外にある超デカいグリストラップの蓋の周りに溢れた跡がありました。
てっきり『排水桝の蓋から溢れてるんやろなぁ~』って思ってたんですが『グリストラップそのものかいっ!』って感じです。
時間帯責任者様がちょうど出てきたんで『これですか?』って聞くと『冬になったら何回もこうなんねん…』との事でした。
グリストラップの蓋3つと上流側の排水桝と下流側の排水桝の蓋を開けて状況確認とどちらが上流側なのか?下流側なのか?の確認をして行きます。
グリストラップが溢れたら
グリストラップはこんな感じで詰まってるんですが落ち着いて観察するとどちらが上流側でどちらが下流側なのか分かります。
今回の現場では下流側は流れてて1層目と2層目に油脂の塊が溜まり過ぎてて流れなくなってるんが判明しました。
下流側の排水桝は辛うじて流れてるんでグリストラップが一気に流れ出しても何とか対応するルートも確認出来ました。
上流側の排水桝は油脂がバターチーズみたいな状況になっていました。
果たしてグリストラップを改善させれば流れる様になるのか?答えは否でグリストラップの流れを確保してから高圧洗浄機で洗管作業して解消するしかありません。
まずやる作業とは?
こんな大きさのグリストラップは定期的に汚泥引き抜きをバキューム清掃で行うんですがコロナの影響でどうやら1回飛ばしているらしいです。
用意するのは角スコとすくいん棒です。とりあえず流れる様にするために1層目の油脂の塊を2層目に移動させます。
角スコとすくいん棒を駆使して油脂の塊を1層目から2層目に移動させます。この時になるべく底の方まで角スコで砕いとくと仕事が早いです。
高圧洗浄機を準備します
次に低騒音ハイパワーの高圧洗浄機を準備して行きます。これはグリストラップの攪拌する為の準備です。
3分の洗管ホース10mを準備して行きます。
前方1穴後方6穴ノズルを準備したらいよいよ松本伊代、違った…いよいよ作業に移ります。
高圧洗浄でグリストラップの攪拌
グリストラップのトラップ管から洗管作業して底の方を攪拌して行きます。
上流側も同じ様に攪拌をして行きます。これ、グリストラップの仕組みが分かっていたら簡単なんですが古いグリストラップは気を付けてやる必要があります。
こんな感じでグリストラップの水位が下がりました。ただ、あくまでも応急処置なんで汚泥引き抜きは早急に行わないとバキューム清掃車が手配出来なくなります。
上流側の排水管を高圧洗浄
グリストラップの上流側の排水管が詰まってるんで2穴式HRノズル改 2分ホース用を使った洗管作業をして行きます。
てっきり油脂の塊で詰まってるんかと思いきや大量のガラス片が出てきます。
これは人為的な事なんで本部様に報告をして店員さん達にお伝えしてもらいます。
ガラス片が落ち着いたら今度は大量のビニール袋が出てきました。もうこの店舗、無茶苦茶です。
この排水桝からグリストラップまでの間が逆勾配なんでここまでしか水が抜けません。
みるみるうちに排水桝に水が溜まっていき排水管が完全に浸かってしまいます。
グリストラップの上流側の排水桝に水が溜まっているから排水管の詰まりと思って洗管作業してたんですが周りが陥没してる事による逆勾配が判明しました。
グリストラップの周りを清掃して作業は終了です。
まとめ
そんな訳でいかがでしたか?早急にグリストラップの汚泥引き抜きをしてもらい下流側も上流側の排水管も洗管作業をする必要があります。
ってか、このグループしかこんなデカいグリストラップを見掛けないんで『この際店舗改装で建て直せば良いのに』って思ったのはここだけの話です(苦笑)
コロナの影響でどうなる事やら…現場からは以上です。