堺市中区八田北町より【トイレタンクより水が流れ続けている為、修理をお願いします。】って依頼が舞い込んできました。
もう少し言うと元請けの水道メンテナンス会社曰く【ボールタップかなんかの故障やと思います。】との事です。
って言うのもシューシュートイレタンク中で水が出続ける音が聞こえて来るらしいんで間違いなさそうなんですが…
今回はTOTOSH30BAの故障について修理方法をお伝えします。
では、この現場がどんな感じの現場やったんか詳しく解説して行きます。
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まずは水漏れの状況確認から
現場に到着するとお店のバックヤードにある従業員用のトイレだったんですが、何故か多目的トイレでした。
仮に車椅子の人が入ってくるにしてもバックヤードの通路が狭いんで通れないと思います(苦笑)
トイレの品番確認
トイレの品番確認をしようとしたらトイレタンクのフロントには品番シールが貼ってありませんでした。
『あれっ?品番シール無いんかなぁ~?』ってトイレタンクの横を見ると品番シールがありました。
SH30BAの品番シールが横に貼ってあるのは初めて見ました。
トイレタンクの水漏れに便器の品番確認は要らないんですが片側の品番シールが剥がれるなどしてハッキリ品番が分からない場合は便器の品番からトイレタンクの品番を割り出したり出来る場合もあります。
トイレタンク内を確認
トイレタンクの蓋を開けて確認してると店長さんが寄ってきて浮き球の根元を指差し『ここがシューシュー言って水漏れしてるんです!』って言ってます。
『ここだけ交換したら行けそうな気がするんやが…』ってダイヤフラムの故障を言いたいんでしょうが実はそんな甘いもんじゃありません。
『多分、排水弁がボロボロになってて便チョロになってのダイヤフラムの故障やから排水弁も交換になりますよ!』ってお伝えしたんですがあんまり納得がいってない様子(苦笑)
トイレタンクの部品を分解
話を聞いてない人に一生懸命説明するよりもバラして見せた方が早いんでダイヤフラムと排水弁を解体撤去しました。
排水弁のパッキンがズルズルなのを店長さんに見せて『ご覧の通り排水弁のパッキンはズルズルなんで結構な便チョロ(便器からチョロチョロ漏れる事)してたハズですが気付いてましたか?』って言うとやっと黙りました(笑)
更に『イキってダイヤフラムだけを交換する人がいっぱい居てすぐに再発させるんですがホンマにダイヤフラムの交換で良いですか?』って追い打ちを掛けると『後は任せます』って店内に消えて行きました。
『ふんっ!可愛げのない…』
ダイヤフラムと排水弁の交換
そんな訳で新しいダイヤフラムと排水弁を用意しました。
ダイヤフラムはTH405Sで排水弁はHH08008Zが適合部品になります。
この2つは常備してる部品なんで即日対応が可能となっています。
先に排水弁の取り付けをして行きます。チェーンは4つ玉残しが基本なんですがレバー操作をしてみて微調整する場合もあります。
この辺はウチの若いのにも言ってるんですが決まりはないんで『レバーと排水弁に聞け!』って言ってます(笑)
続いてダイヤフラムの取り付けをして行きます。浮き球を取り付ける際に爪を折らない様にするのがキモです。
手洗い無しのトイレタンクだったんでこのタイミングで通水テストをします。
これが手洗いありのトイレタンクの場合は蓋をしてから通水テストをします。
トイレタンクの復旧作業
通水テストをして問題が無ければトイレタンクの復旧作業になります。
内蓋をパチンと音がするまでキッチリと閉めます。
これをちゃんとやってないと内蓋は反り返って更に蓋がしにくくなるので注意が必要です。
ところで皆さん、内蓋に貼られているシールをご覧になった事はありますか?
様々な注意事項が記載されてるんで是非ともチェックしといて下さい。
完全にトイレタンクを復旧してからも通水テストを何度か繰り返します。
ここまで来て問題が無さそうなら作業は終了です。
まとめ
そんな訳でいかがでしたか?今回はTOTO SH30BAのトイレタンクの中の水漏れ修理の解説をしてみました。
既に製造販売は終わってるトイレなんですがメジャーな部品を使ってる事からある程度の修理は可能となっています。
これが人気の無いしょうもないトイレで部品を調達出来なければ終了です(爆笑)
車で言えばプリウスやハイエースなんかはかなり長い間部品を手に入れる事が出来ます。
トイレリフォームする際に金額しか見てない人はあんまり売れてない人気の無いトイレを選ぶんで後から失敗しはります。現場からは以上です。