八尾市南本町より【ふろシャワー水栓の時にウォーターハンマー音】って依頼が舞い込んできました。
ウォーターハンマーってのは水やお湯を使うと壁の中や床の下で【ガガガッ―】やったり【ゴンッゴンッ】やったり【ブイーン】するアレです。(関西人はアレで済ますのが悪い癖)
【ウォーターハンマーとは?】←クリック(ウィキペディア(Wikipedia))
この案件は仲良くしてくれてるニシダガスセンターさんの専務の小林さんからの相談で『友達の実家が困ってるねん!給湯管で給水管じゃないし給湯器でもない』って相談でした。
ちなみに『洗面所を使っても台所を使っても音は鳴らない』って事だったんで『ほな蛇口ちゃいます?』ってアドバイスさせて頂き『暇やし自分が見てきますわ!』って事で現場に急行しました。
では、この現場がどんな感じの現場やったんか詳しく解説して行きます。
まずは状況確認から
現場に到着してまずはお風呂場に向かいます。壁付混合水栓はツーハンドルの混合水栓だったんで『なるほど…更に疑惑が確信になったなぁ~』って思いました。
小林さんの現調の情報で『ツーハンドルの混合水栓やったら確定やな』って思ってたんでこの時点で95%は思ってた事が当てはまるって思った訳です。
一応シャワー水栓を捻ってみたんですが全く音がせず『お母さん、どんな時になるの?』って聞くと『ジワッと出すと音がする』って事だったんでやってみたら音がしました。
その時には実は音なんかどうでもよくて振動が何処なんかを感じます。
振動で『100%水栓やな』って思ったんですがここでは敢えて言いません。
次に脱衣場の洗面所の蛇口を確認するとこちらもツーハンドルの混合水栓でお湯側をジワッと捻っても音はしません。
更に台所まで行って同じ事をやっても音はしませんでした。
ここで整理すると台所も洗面所も音は全くせず、お風呂のシャワー水栓も左のハンドルをジワッと操作した時にだけ音がするって状況。
自分的には『音が鳴ってるんは確かにお風呂の壁の中だけどそれは蛇口の振動が伝わってるだけ』と結論を出しました。この時点でも100%とは思っていますが口には出しません。
この辺りは師匠の『直るまでは絶対って言うな!』って教えを忠実に守っています。
スピンドルとコマパッキンの交換テスト
後は自分の思った事が正しいのか正しくないのかをテストするだけです。
左のお湯側ハンドル上部を分解して行きます。
原因の一つと考えられるのはコマパッキンの経年劣化による硬化が考えられました。
コマパッキンの状況を確かめるにはスピンドルも外すしかありません。…で外したらこの状態だったんで(ネジ部分が擦り減っている)本体のネジ部分もみてみるとやはり擦り減っています。
新しいスピンドルとコマパッキンの交換をして通水テストをするとウォーターハンマー現象は収まりました。
ここで慌てないでほしいんですがスピンドルとコマパッキンの交換をしたからウォーターハンマー現象が収まったんではなくコマパッキンの交換をしたからウォーターハンマー現象は収まったんです。
スピンドルはあくまでもネジ部分が擦り減っていたから交換したにすぎません。
さて、スピンドルを交換すると今度は今まで付いてたハンドルを固定するネジが合いません。
スピンドルはSANEI製を試したんで水栓そのものはKVKなんでしょうが残念ながらKVKのスピンドルは常備してないんでハンドル上部を全て交換する事になりました。
お湯側だけハンドル上部を交換するとカッコ悪いんで『水側も交換しといてよろしいか?』って言ってOKをもらいました。
水側のスピンドルの状況
右側のハンドルを外した時点で水側のスピンドル上部の水漏れを確認しました。
この状態で奥様にこの状況を確認してもらい『お母さん、こっちも交換で正解でしたわ』って感じです。
実は自分はハンドルを外す前からここが水漏れしてるんは本体側をみて予想出来てたんですが信頼関係がないままでこれを説明しても納得されないと思ったんでこんなけの回り道をした訳です。
水側のスピンドルも厳密に言えば三角パッキンを交換したら水漏れは止まるでしょうがこれこの通りネジ部分が擦り減っていました。
これを触らなきゃポタポタ漏れの原因にもなってた訳です。
ハンドル上部を水湯共に交換
水湯共に本体側のネジ部分も擦り減っていますが今回の依頼内容はウォーターハンマー現象を止めるのが先決なんで水栓交換はしません。
テスト用のスピンドルとコマパッキンも外しちゃいます。
今回使った部品はSANEIのPR18A-13で給水栓上部って部品です。
ネジが合わなくてハンドル上部を交換する事になりましたがネジだけでは売ってないから仕方ありません。
SANEIのPR18A-13はハンドルとスピンドルとネジとハンドルカバーのセットになります。
まずはスピンドルとコマパッキンを取り付けて行きます。
ハンドルを固定してカバーを付けたら作業は終了です。水道メーターの止水バルブを開栓してエア抜きをして落ち着いてから奥様に再度ハンドルを操作してもらいウォーターハンマー現象が起こらない事を確認してもらいます。
今回の修理はハンドル上部の交換なんですが本体を交換してないんでいずれ近いうちにポタポタ漏れが起こると予想出来ます。
まとめ
そんな訳でいかがでしたか?お支払いの後にコーヒーを頂きました。
帰りの道中でグビグビ飲んで帰りました。あぁぁ~美味しかった。
ウォーターハンマー現象が起こったら『えらいこっちゃ!』って感じなんですが案外コマパッキンの交換で直る事もあります。
手順としてはこれでダメなら水栓交換、次にボンパミニ、給湯管の引き換えって感じですかね。
ただ、築年数を考えたらあっちもこっちもってなるから今回の作業が最善ではない事は重々承知ですがそこに信頼関係がないと成り立たん訳です。現場からは以上です。
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