富田林市中野町西より【フロントカウンターにある手洗い器の排水詰まり】って依頼が舞い込んできました。
フロントカウンターの手洗い器が何処の事を指すのか、あ~でもないこ~でもないなって想像しながら現場に向かいました。
現在持ち帰りやドライブスルーでしか対応してないのに連絡が来たんだから『従業員用の手洗い器かっ!』なんて結論付けました。
問題は壁排水なのか床排水なのか…
では、この現場がどんな感じの現場やったんか詳しく解説して行きます。
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まずは状況確認から
現場に到着すると体温計で体温を測られます。コロナウイルスの影響で何店舗か休業させられての措置なんでしょうが我々の様な修理業者に対して当たり前の様に測るんじゃなくもうちょっと配慮があってもいいんとちゃうか?って思いました。
『出入り業者にあれこれする前にもっと厨房を綺麗に掃除せえやっ!』って思いました。
現場は予想通り従業員用の手洗い器の排水詰まりでした。
スッポンとコーナンに売ってるワイヤーが転がっていました。
『結構油脂の塊が付着してるんだけどまさか手洗い器から通したんじゃないよね?だとしたらまあまあ上手いやん!』って感じのワイヤーでした。
にしても作業後の汚いワイヤーが転がっている厨房ってどうよ?
排水トラップを確認するとU管、キセル管共にビニールテープでグルグル巻きにされていました。
また、片ツバ管のナット部分にシールテープが巻かれていたので『もし従業員がやってたとしたら器用やし、業者がやったんならトラップを交換したれよ!』って感じです。
自動水栓のコンセントを入れて水を流してみると水が溜まるんで排水詰まりは確定なんですが、恐らく排水トラップを解体撤去するともう使えないと思います。
車に戻って材料を用意して排水トラップを解体撤去して行きます。
排水トラップを解体撤去
排水トラップを解体撤去していくとナット部分は固着してるは排水トラップそのものはサクいわで排水栓の十文字には毛髪等が絡んでいました。
排水管の径が30なんで防臭キャップが無いからだとは思うんですが隙間をビニールで詰めていました。
マイナスドライバーを使ってビニールテープを除去して行きます。ハッキリ言って仕事の邪魔なんで止めてほしいです。
排水トラップの仮設置
新しい片ツバ管とキセル管を加工施工してU管を取り付けます。排水管との隙間は埋めずこのまま通水テストをしてみます。
すると水が逆流して壁から出てくるんで排水管の詰まりが確定しました。
『U管の詰まりじゃなかったか…邪魔くさい(苦笑)』なんて思いながらドレンクリーナーを用意します。
電動フレキシロッダーFREで通管作業
壁排水で排水管が30mmなんで8mmワイヤーにドロップヘッド小のセットしか通管作業出来る物がありません。
実はこの作業の前に転がっていたワイヤーを入れてみたんですが2つ目の曲がりをワイヤーが通過しませんでした。(役立たず!)
そろそろワイヤーが排水桝に到達するかなってタイミングで排水桝の上に積み上げられてた赤いトレーを退けて蓋を開けます。
排水桝にワイヤーが到達してよく見るとバクテリアの塊がどの程度の長さを占めてるのか確認が出来ます。
手応え的にも状況的にも手洗い配管のみだったんで『油脂の塊よりバクテリアの塊、ドリンク流しとんなっ!』って判断しました。
通水テストをして行く
ホースを繋いで通水テストをしながら通管作業に切り換えます。
排水桝に到達したワイヤーをちょっとずつ戻しながらバクテリアの塊を除去して行きます。
水道全開の通水テストをして問題が無ければこちら側からの通管作業は終了です。
排水トラップの本設置
先程作った排水トラップを本設置して行きます。ここで重要なのはキセル管。
排水管に対してど真ん中に設置をする必要があります。
ここでTOTO TZ106AのPシールを用意します。理由は30の配管に合う防臭キャップが無いからです。(世の中に存在しません)
キセル管と排水管の隙間にPシールを埋めて行きます。壁のタイルに白のコーキングの跡があったんで前々回はコーキングをしたんでしょう。
壁の中の排水管の固定が甘かったんで今回はPシールを埋めています。(コーキングだと次回苦労するから…)
後はワン座を被せる前に十分な通水テストをして隙間からの水漏れが無いかの確認をします。
水漏れが無ければワン座を被せて作業は終了です。
普通ならこれで通管作業も排水トラップの交換も終了なんですが今回は30mmの排水管なんで念には念を入れて行きます。
排水桝からの通管作業
手洗い器側からの通管作業で全てのバクテリアの塊は絶対に取れてませんから排水桝からの通管作業もしときます。
ご覧の通り排水桝側からの通管作業でバクテリアの塊がまだまだ出てきます。
これはワイヤーを使った通管作業の限界なんで仕方が無いんですが排水桝からの通管作業もしとく事でより多くのバクテリアの塊が除去出来ます。
本来ならばここで高圧洗浄をすれば完璧なんですが営業中にやる程の事でもありません。
そもそも手洗い器側から全開の通水テストをクリアしてるんで排水桝からの通管作業はあくまでも念には念を入れてって作業なんで常にやってる訳ではありません。
まとめ
そんな訳でいかがでしたか?夕方になっていたんですが全くお客様が来ず大量の店員さんがプラプラしてる状況だったんであれこれやりましたが『プラプラしてるんやったら手分けして掃除でもしたらいいのに…』って思いました。
店舗によってはたまにちびっ子の体験学習なんかもやってますが裏舞台を見た親御さんはこの汚い厨房を見てなんて思うんでしょうか?
せっかくのコロナウイルスの影響を利用しない手はないと思うんですがいかがでしょうか?
コロナウイルスの収束後は食の安全の為にも綺麗な厨房の店だけが流行ればと思います。
それが排水詰まりの予防になるんですから…現場からは以上です。