神戸市中央区北長狭通より【GT二次側の詰まり GT⇒トイレ⇒竪管の並びでトイレの下流での詰まり】って依頼が舞い込んできました。GTとはグリストラップの略称です。
もう少し詳しく言うと【昨日トーラーにて対応するもGTから7~8m程入れるも先に入らず、下流トイレ側からは管径が細くて入れられず、との情報が入っております。】との事です。
昨日の夜に連絡があったんですが時間的な事と距離の問題で断ったんですが今朝『昨日対応した業者さんで抜けなかった』との事で対応する事にしました。
初めましての管理会社様なんですが2枚の写真も送ってくれてました。
グリストラップは溢れかえってトイレも土間排水口が溢れかえってる様です。
では、この現場がどんな感じの現場やったんか詳しく解説して行きます。
まずは状況確認から
現場に到着すると『今朝来たら水が引いてました』って言われてグリストラップを見ると水封エルボが横に向けられていました。
まっ、普通に考えたら悪くなる事はあっても良くなる事はありえません。ただ、実際に水は引いてるんで『多少の隙間はあるんかな?』って思いながら管理会社様に見たまんまを伝えます。
ビルの4階なんで高圧洗浄をするんも無理があるしそもそもウチで対応出来ません。
提案したのは『ドレンクリーナーで詰まりを抜いて管内カメラで確認しながらフレックスシャフトで壁面の油脂を除去しといたら良いんとちゃいます?』って感じ。
『普通ならドレンクリーナーで詰まりを抜いて様子見するわ』って言われそうなもんですがまさかのOKサインが出ます。
管内カメラ調査
ドレンクリーナーは電動フレキシロッダーCREを準備して先に管内カメラ調査をして行きます。
朝になって水が引いてる排水管がどんなんだったかは次の写真をご覧下さい。
一応カメラのモニターを写真に撮ったんですが分かりにくいと思いますが油脂の塊で完全に詰まってました。
これ、水を使えばあっと言う間に溢れます。
ブレードカッター57に変更
相手が油脂の塊で昨日の夜に対応した業者さんが抜けてないんで最初から勝負を掛けます。
ドロップヘッド大をブレードカッター57に変更しました。実はここで葛藤があって『異径グリスカッター54の方が良いかなぁ~』とも思ったんですが自分の感を信じます。
ポジショニングはこんな感じで通管作業に挑みました。絶対に負けられない戦いが開幕です(苦笑)
通管作業は困難を極める
10mmワイヤーは20m、ブレードカッター57を突っ込みながら同時に通水テストも始めたんですが速攻で溢れそうになりすぐに水を止めました。
通管作業を始めて7、8mのトコで確かにワイヤーが進まなくなりました。
とりあえずワイヤーを戻してみてみるとブレードカッター57がビニール手袋や輪ゴム、そして爪楊枝を捉えていました。
ワイヤーに付着する油脂を見て『さっ、崩すとしますか…』と腕まくりをしたのはここだけの話です。
ワイヤーを進める→油脂の塊で止まる→ワイヤーを固定→崩れる→ワイヤーを進めるって感じでチマチマとワイヤーを進めて油脂の塊を少しずつ崩して行きます。
ちなみに抜けたのは19m先だったんでワイヤーは後僅かでした。(ヤバかった)
管内カメラ調査
抜けたタイミングでワイヤーをそのままにして管内カメラ調査をして行きます。
駄菓子菓子、曲がりが多くてブレードカッター57まで管内カメラは到達出来ませんでした。
ブレードカッター57が通過してるにも関わらず排水管の壁面には大量の油脂が付着しています。
ブレードカッター57も当たってナンボなんで当っていないトコは崩せません。
フレックスシャフトK9-204
ここでフレックスシャフトK9-204を使って管内カメラで確認しながら排水管の壁面に付着する油脂の塊を引っぺがして行きます。
1階の店舗で排水桝があるんなら高圧洗浄で洗管作業すりゃ良いんですがビルイン店舗だとそれも出来ないんで徹底的に油脂の塊を除去するならフレックスシャフトが便利です。
なんせ直接カメラで見ながら作業が出来るんで取り残しはありません。
ひょっとしたら超旋回ノズルで洗管作業するよりも早いかもです(状況にもよりますが…)
管内カメラで確認しながらフレックスシャフトK9-204を使って油脂の塊を除去していると排水管の中に箸がある事も確認しました。
『どうやったら箸を流せるねんっ!』って思ったんですがほったらかしにする訳にもいかないんで取り出す事にしました。
上手く箸を取り出す事に成功しました。フレックスシャフトって便利!
まっ、たまたま取り出せたんですが感覚は掴めてきました。
ラストの管内カメラ調査
管内カメラとフレックスシャフトを同時に突っ込んだ油脂の塊を除去作業が済んでラストにもう一度管内カメラ調査をして行きます。
これこの通り排水管の中には油脂の塊が無くなりました。詰まりを抜くのと油脂の塊を除去するんは同じ様で同じじゃありません。
最後に水封エルボを取り付けてあっちこっちの蛇口から水を出しっ放しにして通水テストをします。
まとめ
そんな訳でいかがでしたか?管内カメラや電動フレキシロッダーCREやフレックスシャフトK9-204やらあれやこれやと出し物が多くて片付けてる間ずっと通水テストをしてました。
一応20mギリギリまでブレードカッター57を進ませているんで再発があったら次は女子トイレ右側にあった掃除点検口から通管作業したいと思います。
って言うのもフレックスシャフトと管内カメラの同時進行は曲がりを5つしか越えないんです。
ちなみに10mmワイヤーにブレードカッター57だったらナンボでも曲げて進ませる事が出来ます。現場からは以上です。
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