大阪府大阪市中央区道頓堀より【4階ドリンクカウンターの排水のパイプ破損に伴う水漏れ】って修理依頼が舞い込んできました。
結果的には排水つまりによる水の逆流が原因だったんですが答えを見付けられたのは『経験値だったんかなぁ~』って思います。(自画自賛)
ビルインの店舗の排水つまりは難易度が高い場合が多いんですが今回の現場なら素人さんでも落ち着いて対処すれば解決出来たかも知れません。
では、この現場がどんな感じの現場やったんか詳しく解説して行きます。
まずは状況確認から
現場に到着するとドリンクカウンターの下にダスターが敷き詰められていました。
この状況だと見逃しがちになるんですがコーヒーマシンやドリンクマシンの水漏れの可能性があります。
コーヒーマシンの下からの水漏れを発見したんで写真に収めます。この水漏れはメーカーさんに手配替えしてもらう事になります。
山川設備の様な緊急の水道屋さんでは直せません。コーヒーマシンの水漏れはメーカーさん対応です。
コーヒーマシンの水漏れは見付けましたが床を濡らしてる量から『他にも原因がある筈や』とドリンクカウンターの下の扉を開けてみました。
防臭キャップがある排水管が1本、ビニールテープでグルグル巻きの排水管が2本確認出来ました。
一番左のシンクの排水蛇腹ホースを抜いて確認するとこれだけの高さを立ち上げているのに水が溢れそうになってます。
邪魔になるビニールテープを剝がして行きます。
コーヒーマシンの排水蛇腹ホースのビニールテープを剥がすと水が溢れてきます。
それを防ぐ為にビニールテープをグルグル巻きにしてたんでしょうが邪魔になるだけで意味がありません。
業者が修理するにしても自分達で修理するにしてもただただ邪魔になります。
ここまで確認をして4階のドリンクカウンターの排水は全滅と判断します。
問題は4階から3階までの排水経路がどないなってるかってトコです。
3階の厨房内を確認
3階の厨房内を確認しに行くと天井から排水管が下りてきてました。
排水管を辿ってみると製氷機下に行ってます。んで製氷機下からも水漏れしてるんが発見出来ました。
製氷機下の排水管から水が溢れてるのを発見しました。埋設排水管のつまり確定です。
依頼内容は4階のドリンクカウンターの水漏れですが3階の厨房から作業をして行きます。
ドレンクリーナーで通管作業
ドレンクリーナーを準備して埋設排水管のつまりを除去して行きます。
使うワイヤーは8mmのワイヤーをチョイスしました。埋設排水管の排水経路は不明なんで安全策です。
手応えを感じて通水テストを始めたんですがバクテリアの塊が逆流してきます。
そうこうしてたらワイヤーが側溝に到達しました。通水テストをしても順調です。
4階ドリンクカウンターの通管作業
3階の厨房はジャンジャン水が流れる様になったんですが4階に戻って通水テストをすると全く状況が変わらずでした。
次は4階から3階の排水管の詰まりを除去して行きます。
もし、最初からドリンクカウンターの排水管を通管作業してたら厨房の製氷機下の排水管からバクテリアの塊が大量に逆流して厨房の埋設排水管の詰まりは気付かなかったと思います。
ちなみにここからの通管作業したら3階の厨房はまあまあバクテリアの塊が溢れました。
4階通水テスト
ドリンクカウンターの下の給水管からホースを接続して通水テストをしながら縦管を通管作業します。
後は各排水管の通水テストをしながら確認して行きます。
この場合は下流側から通水テストをしながら確認すると失敗しません。
ドリンクマシンの通水テストもして行きます。これが出来る様に『ビニールテープをグルグル巻きにすんな』って提唱し続けているんですが…
防臭キャップの新設
まずはシンクの排水蛇腹ホースも元通りにします。これには防臭キャップがあったんで再利用します。
続いてドリンクマシンのドレンホースにも防臭キャップを新設して行くんですがこの防臭キャップは25の排水パイプ用を使います。
蛇腹ホースに使うものだと径が大きいので防臭出来ません。
コーヒーマシンの排水蛇腹ホースにはキッチン用の防臭キャップを新設します。
ドリンクマシンのドレンホースとの太さを比べれば違いは一目瞭然です。
まとめ
今回の現場ではドリンクカウンター下の排水管は40だったんですが、これが50になってくると防臭キャップも変わってきます。
防臭キャップを新設して水漏れの事を考えてビニールテープをグルグル巻きにする人も居てますが間違いです。
防臭キャップの隙間から水漏れが始まったら『あっ!排水管が詰まったんやな?』って業者さんを呼べば良いし、自分達で通水テストしてみても良いでしょう。
ビニールテープをグルグル巻きにしてると水漏れに気付くのが遅れて排水管がバチバチに詰まらせてしまいます。
んな訳で現場からは以上です。