生駒市鹿畑町より【厨房排水配管/サービスエリア:サービスエリア排水溝から漏れ】って依頼が舞い込んできました。
もう少し詳しく言うと【サービスエリアの流しの所の水を使うと、水が漏れて行く。現在、溢れはない】との事です。
こんな感じのパターンはメイン管が油脂の塊で閉塞してるのがほとんどです。
結局はグリストラップの上下流を高圧洗浄機を使った洗管作業で解消させました。
では、この現場がどんな感じの現場やったんか詳しく解説して行きます。
まずは状況確認から

【グリストラップ1つ上流側の排水桝】
現場に到着して挨拶する前に外の状況を確認するとグリストラップの1つ上流側の排水桝が詰まってるのが確認出来ました。

【グリストラップの上流側】
とりあえずグリストラップの確認をするんですが油脂の塊がパンパかちんになってました。

【点検口を開けてみる】
早速点検口の蓋を外して油脂の塊でどうにもならん状態なんを確認出来ました。

【油脂の塊がエグい】
まっ、こんな状態なんで中からちょこちょこっと作業しても徒労に終わるってヤツです。
店内の状況確認

【依頼内容の箇所】
現時点では漏れてないんやが2本の蛇腹ホースが突っ込んである排水管から水が逆流してきたって感じです。

【蛇腹ホースを外す】
蛇腹ホースを外して排水管の中を確認すると水が溜まってる状態でした。
手前側が30、奥側が40の排水管なんでここからワイヤーを入れたとて解消するとは思えません。

【洗い場シンクの排水管】
『他に詰まってるトコは無いですか?』って聞くと頼りない方のオバはんは逃げて行ったが調理をしてる女性店員さんが『洗い場も水を溜めて一気に流すと溢れてくる』って話が聞けました。
やっとこさ50の排水管を見付けて試しに一気に流してみると確かに溢れるんは確認出来て床の土間排水口からの逆流するのが確認出来ました。

【バックヤードの排水桝】
裏口から車に戻って準備をしようとしたらバックヤードにもグリストラップチックな排水桝がありました。

【落としてストレート】
排水管が出てきたトコにゴミ籠があって1つは溢れてるんですがもう1つは意味が無くしたはストレートって感じの排水桝でした。
『上手く行ったらここから店内の配管洗浄清掃で解消出来んじゃね?』って思いました。
高圧洗浄機の準備

【低騒音ハイパワーの高圧洗浄機】
低騒音ハイパワーの高圧洗浄機を準備しました。

【高圧ホースを排水桝まで延ばす】
いつもの青色の高圧ホースは朝一に修理に出したんでホースリールに巻いてた高圧ホースをバックヤードの排水桝まで延ばします。

【超旋回ノズル UR1/4F090】
2分の洗管ホースには超旋回ノズル UR1/4F090を装着しました。

【前方1穴後方6穴ノズル】
3分の洗管ホースには前方1穴後方6穴ノズルを装着しました。まずはこの2本を駆使して店内のメイン管を洗管作業して行く段取りです。
洗管作業を開始

【バックヤードの排水桝より洗管作業】
メイン管は200なんかめっさ太い排水管でしたが店内の奥で排水経路がよく分からん様になりました。

【2穴式HRノズル HR-SA13切欠きR-N】
さすればと店内の枝管上流側からの洗管作業に切り替えます。1分のオレンジ洗管ホースに2穴式HRノズル HR-SA13切欠きR-Nを装着しました。

【ビニールテープの隙間から挿入】
ビニールテープの隙間から洗管ホースを突っ込んで洗管作業するんですが油脂の塊が固くて崩すのに時間が掛かります。

【悲しげなスッポン】
他のルートからも洗管作業する事にして奥の排水蛇腹ホースを外しました。

【埋設配管に繋がる排水管】
この排水管からの洗管作業で床の埋設配管のどの辺に繋いでるのかがなんとなく分かりました。
土間排水口からの洗管作業

【土間排水口からの洗管作業】
この土間排水口からの洗管作業は上下流洗管作業しました。

【洗管作業で取り出した物】
上流側を洗管作業してる時にとんでもない物が排水管から出て来ました。

【トングとスプーン】
そう、トングとスプーンが取り出せました。これに色んなもんが引っ掛かって排水管を詰まらせていた様です。

【依頼箇所を通水テスト】
依頼箇所のサービスエリアの通水テストをして床の排水管から水が逆流しない事を確認します。
本来ならばこれで作業を終了させても良いんですがこのままほっといたら再発するんでもう少し。

【フルテック超旋回ノズル 1/8】
2穴式HRノズル HR-SA13切欠きR-Nとの違いを調査する為にフルテック超旋回ノズル 1/8も装着しました。

【排水管を外す】
この排水管は刺してるだけなんで固定を外して排水管を外しました。
管内カメラ調査

【管内カメラ調査 枝管】
まだおかしいと思って途中から管内カメラ調査をしながらの洗管作業をしました。

【管内カメラ調査 メイン管】
同じ様にメイン管も管内カメラ調査をしました。逆勾配やトンボ配管も発見出来ました。

【ラストのスプーン】
最後に瀬戸物の破片とスプーンを取り出しました。

【バックヤードの排水桝詰まり】
やれやれと思ってバックヤードの排水桝を見たら下流側が流れていっておらず水位が上がってきました。
グリストラップの攪拌

【グリストラップの1つ上流側の排水桝】
バックヤードの排水桝とグリストラップの間にある排水桝なんですがタプンタプンに水が溜まってる状態になってました。

【ランスノズルを使って攪拌】
ランスノズルを使ってグリストラップの油脂の塊を攪拌して行きます。

【グリストラップ全詰まり】
『上流側を崩したら流れるかなぁ~』って気楽にやってたんですが『下流側も崩すか…』って確認してみると…

【グリストラップ下流側】
『がびぃ~ん❕下流側が流れてないやんっ❕』

【グリストラップの下流側の排水桝】
いつの間にか下流側の排水桝もタプンタプンに水が溜まってる状態になってました。
各排水桝からの洗管作業

【懐中電灯のトコに排水桝】
どんどん下流側の排水桝の蓋を開けて行って作業出来そうな排水桝を探します。

【何とか流れとパイプが確認】
この排水桝で辛うじて下流側と上流側の排水管が確認出来ました。まずは下流側に向かって前方1穴後方6穴ノズルで洗管作業して行きます。

【土砂がエグい】
土砂が取れる深さじゃないんで道を作って何とか流れる様にしました。

【上流側を洗管作業】
『下流側で詰まんなよ!』って祈りながら上流側を洗管作業しました。

【排水管が落ちてる】
この排水桝が厄介で底のコンクリートより排水管が落ちていて流れが悪いんです。

【グリストラップの下流側排水桝】
ここからグリストラップまでの間を超旋回ノズル UR1/4F090と前方1穴後方6穴ノズルを使い分けながら洗管作業をして行きます。

【左は浄化槽からの流入】
左は浄化槽からの流入ですが何故かこちらも後から洗管作業をしたら油脂の塊が出て来ました。
作業後の写真

【バックヤードの排水桝】

【グリストラップ1つ上流側の排水桝】

【グリストラップ上流側】

【蓋を閉めます】

【グリストラップの下流側】

【蓋が合ってない】

【グリストラップの向き】

【グリストラップ1つ下流側の排水桝】
まとめ
そんな訳でいかがでしたか?ぶっちゃけた話を言うともうこのお店無理って思いました。
コロナウイルスの影響でお客様の数が減ってるのに店舗改装なんか出来ないと思います。
店内の埋設配管も逆勾配で店外の排水桝も崩れてるんだから建て替え工事一択やと思います。
現場からは以上です。