大阪府大阪市大正区千島より【厨房内水栓パッキンがゆるいのかお湯側水が止まらない】って依頼が舞い込んできました。
えぇ~っと、この様な感じの依頼内容の場合、大抵は自分達でパッキンの交換を試していたりします。
んで、パッキンの交換しても水が止まらなくて業者を呼んだパターンが多いんです。
世の中には『蛇口の水漏れなんてパッキンの交換したら直るやろ!』って言ってる人が居てますが実際にはどうなんでしょ?
今回の現場はどの様な状況でどの様に修理してホンマは何処を修理せなアカンのかを解説して行きます。
まずは状況確認
現場に到着して洗い場シンクの方に向かうと水が出てる音がしています。
蛇口を見てみるとツーハンドルの混合水栓から水が出っ放し状態になってました。
お湯側ってのはお客様も分かってるんですがこの店舗、シンクの下に止水バルブが水側はあるんだけどお湯側はありません。
んじゃ、給湯器の止水バルブで止めれば良いんですが給湯器を止めると食洗機が使えません。
んな訳で、お湯が出っ放しになってるって感じです(苦笑)
ハンドル周辺を解体
そもそも1枚目の写真を見る限り今までに水側は触った事がある感じでした。
んで、スピンドルとコマパッキンの解体したんですがこっちもコマパッキンの交換した事があるっぽいです。節水コマが付いてました。
ナット部分にも素人さんが触った傷がありました。
すっかりネジ山は擦り減っちゃってます(笑)これ、ギュウギュウと閉めるからこんな事になるんですけどねぇ~
スピンドルとコマパッキンの交換
ネジ山も新旧を比べれば一目瞭然です。今回は節水タイプのコマパッキンから通常のコマパッキンに交換します。
この辺の判断の理由はまとめで解説して行きます。
こんな感じで一旦水漏れ修理はスピンドルとコマパッキンの交換で対応出来ました。
ただ、これも一時しのぎにしか過ぎません。
ホンマの原因の解説
今回の現場のホンマの水漏れ原因は分かりますか?
確かに『コマパッキン!』って回答は正解です。
『スピンドルのネジ山が擦り減っていたから!』うんっ、それもまた正解です。
『ハッ、ハァ~ン、本体のネジ山も擦り減ってるから混合水栓の本体?』惜しいっ!
今回の現場で本体の交換をしてても問題の解決にはなりません。
実は…『鉄管のサビが原因』なんです(笑)
まとめ
このチェーン店の洗い場シンクには混合水栓とシャワー水栓が付いてるんですが、シンクの裏側の給水管と給湯管は鉄管なんです。
新しいお店でも何故か未だに鉄管を使う理由は分かりませんが鉄管を使ってます。
この鉄管、ある程度の年数が経てば継手部分でサビが発生します。
サビの粒子って細かいんですがその粒子がパッキンに挟まってしまいます。
んで、水の止まりが悪くなって皆さんギュウギュウ閉める様になります。
その過程でパッキンに傷が入ってますます水の止まりが悪くなります。
これ、鉄管を撤去するまで続きます(苦笑)
『最低限』とか『とりあえず水漏れを』とか言ってる間は永遠に蛇口の水漏れループにハマります。
更にこの鉄管のサビはいずれ完全閉塞します。そうなったら嫌でも鉄管の撤去になります。
どうせそうなるんは目に見えてるんやから序盤で鉄管の撤去をしとけばパッキン交換の回数も減らせます。
結果的にトータルで安く済ませるにはどうしたら良いか?分かりますよね?